毎週木曜日、娘の通う保育園では絵本の貸し出しをしてくれる。
4歳になる娘は絵本が大好き。
その日もしばし絵本を吟味していた娘。娘の優柔不断さに、このままでは家に帰れないと思った僕は(笑)
大きな、可愛らしいカバの絵が表紙の絵本を手に取り
「これがいんじゃなーい!?可愛いよー!」
と、ある一冊を娘に勧めた
娘は、「わー!これにするー!」
とご機嫌に絵本を手に取った。
その絵本のタイトルは
”ぼちぼちいこか”
子供向けの絵本のタイトルにしては、印象的だったし
僕自身が、この言葉をすぐに気に入った。
その日の夜、娘が寝る前に絵本を読み聞かせながら、本の内容を知った。
体重が重くて、怪力であるカバ君が
消防士やピアニスト等、なりたい職業になろうとするも
体重と怪力のせいで、はしごを壊したり、ピアノを壊したりしてしまい上手くいかない。
その度にカバ君は
「こら、あかんわ」
「はなしにならへんな」
という関西弁を放ち、諦め、また次の職業(やりたい事)に挑戦する。
でも、、やること成す事全部上手くいかなくて
最後は、
どうしたらええんやろ?
と悩む。
悩んでも解決策は見つからなくて
「まあ、ぼちぼちいきましょか」
と言って、ハンモックに寝転がる。
・・・なんとも気の抜ける本だった。
僕は今年で34歳になる。
大人になればなるほど
「頑張らなきゃいけない」
「ちゃんと、何でもこなせなければいけない」
「挑戦したことは成功させなければ意味がない」
「ルールは必ず守らなければいけない」
「時間がないから、急いで結果を出さなければいけない」
という想いや価値観は強くなる。
確かに、こういった価値観も大事だ。
時に、この価値観が自分自身を高めたりするし、社会に順応しやすくもなる。
だけど、、、
もうちょっと、”ぼちぼち”でもいいかもしれない。その方が楽だ。
僕らは何かと力みすぎている。
せわしない現代人は、ぼちぼちやってるくらいが丁度いい。
「”ぼちぼち”頑張ればいい」
「”ぼちぼち”こなせればいい」
「挑戦したことは”ぼちぼち”上手くいけばいい」
「ルールは”ぼちぼち”守ればいい」
「時間が無くても、結果は”ぼちぼち”だせればいい」
”ぼちぼち”
良い響きだ。
何かに苛立っていたり、不安や焦りを感じた時に
肩に入っていた力を、スッと抜いてくれる魔法の言葉
絵本のカバ君が教えてくれた。
さて、明日からも
”ぼちぼちいこか”